さらんご〜らのフィリピンで隠居暮らし
“さらんご〜ら(saranggola)”とは、タガログ語で「凧」の意味です。
隠居暮らし事典
や ゆ よ
夜間営業
日本の条例によれば、午後11時以降翌朝6時までの営業をいう
 6月30日(2016年)にドゥテルテ大統領が誕生して以来...それ以前に大統領当選が決まって以来...様々な政策を打ち出してきました。最も有名なのは違法薬物の取り締まりでしょう。
 更に、未成年者の夜間外出の禁止、そして夜間営業の終了時間を11時とする規制です。
日本人、特に観光客にとって影響が出てきそうなのはカラオケ屋さんのようです。
日本人の知り合いに聞いたところによりますと、午前2時までの営業が午後11時で終了になるとか...。
規制の詳細や時期については詳らかではありませんが、経営者にとっては痛手になるでしょうね。
指差し
主に人差し指を使って物や人をさし示すこと。
 こちらのTVドラマを観ていると、事件の被害者や目撃者が容疑者に向かって指を差し、人物を特定するシーンが出てきます。これとそっくりな行為を、ニュースでも観ることがあります。警察で容疑者を特定する際には、今でも実際に使われているようです。
 第二次世界大戦が終結して、フィリピンで多くの兵や軍属たちが戦勝国に逮捕され、処刑されました。フィリピンの一般人に対する殺人や虐待、拷問などなどの容疑者を特定する際、この指差しが使われたと書かれた本を読んだことがあります。

 つまり、様々な証拠を積み上げて犯罪や罪を立証するのではなく、証人、目撃者の証言...指差しを最大の証拠として容疑者を逮捕、起訴し、裁判で有罪にしてしまいます。法治国家としての一応の体裁は整えるのでしょうが、事実認定は証拠によって行う...証拠裁判主義とは程遠いように感じます。こんな国で、何かの犯罪容疑をかけられた大変です。よってたかって指を差されたら、証拠もアリバイもあったものではないでしょう。
巻き込まれないよう...、前からでも後ろからでも指を差されないようにしましょう!

 そこで気づいたことがあります。
この5月の大統領選挙で大勝利をあげた現大統領は、ダバオ市長時代に麻薬組織、公務員汚職撲滅などで大きな評価を得ていました。怪しい奴、容疑者を法的な手続きによって逮捕、拘留するのではなく、抵抗したら殺すことも辞さない方法を執ってきました。暗殺を目的とした処刑団もあった...あるようで、自身がそのメンバーで「数人を撃ち殺した!」...と証言した人も登場しました。
 大統領になて麻薬組織の大ボス3人を名指ししました。また、地方の有力者、上・下院議員、公務員、警察官など見境なしに名指ししました。その中に元司法長官であったデ・リマ現上院議員も...。しかし、デ・リマ議員と一緒に指名された下院議員3人は、後になって“間違いだった”として大統領が謝罪しました。
 今の大統領の手法は、証拠をひとつひとつ示して容疑や罪を公にする以前に、“指差し”となんら変わらない方法で容疑者の名前を公表してしまいます。名指しされた人が大物であれば、それなりの対抗策を取って、もし濡れ衣であれば改めさせることもできるでしょう。しかし、なんの後ろ盾のない容疑者でしたら、名指しされた翌日に死体になっていることでしょう。
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